今宵、月の照らす街で
有楽町マリオンビル屋上
空は紺色に染まり、月が空に輝く。都会の明かりに遮られ、星々は夜空を照らすことはない。
空に近く、地上から高い、有楽町マリオンビル屋上に、3人の人影が見えた。
「紘子さん、大丈夫ですか?」
剣一郎は背に抱えた紘子を優しく降ろした。
「ええ…ありがとう」
「剣、あれ…」
直仁が指差した先に、黒ずんだ柱が天に伸びて行くのが見えた。
「何だ、あれ…!」
その柱は遥か天空へと姿を登り続け、やがて線を細くして消えた。
一部始終を見ていると、耳に無線が届く。
「どうしたの?」
唯一、病室から避難した紘子はトランシーバーを付けてなかったため、状況が把握出来ない。
その紘子に、直仁が説明した。
「九段下駅に展開していた部隊が全滅しました…おそらく今の柱は…」
「陰の仕業なの?」
「そーだよ」
3人が聞き覚えの無い声に振り向いた。
空に近く、地上から高い、有楽町マリオンビル屋上に、3人の人影が見えた。
「紘子さん、大丈夫ですか?」
剣一郎は背に抱えた紘子を優しく降ろした。
「ええ…ありがとう」
「剣、あれ…」
直仁が指差した先に、黒ずんだ柱が天に伸びて行くのが見えた。
「何だ、あれ…!」
その柱は遥か天空へと姿を登り続け、やがて線を細くして消えた。
一部始終を見ていると、耳に無線が届く。
「どうしたの?」
唯一、病室から避難した紘子はトランシーバーを付けてなかったため、状況が把握出来ない。
その紘子に、直仁が説明した。
「九段下駅に展開していた部隊が全滅しました…おそらく今の柱は…」
「陰の仕業なの?」
「そーだよ」
3人が聞き覚えの無い声に振り向いた。