今宵、月の照らす街で
今宵の街を照らすのは満月。
その下でダークスーツに包まれた2人が、高いビルのヘリポートに立っている。
その2人が対峙するのは、人為らざる者。
その異形の姿は、4、5m程だが、勿論、普通の人間には見る事が出来ない。
その異形に、赤みかかった茶髪の女性―――紘子が円形のチャクラムを両手に構え、向かって行く。
異形の者は左右非対称の拳を振り下ろす。
紘子は身体を翻し、軽快なリズムを刻みながら宙を舞う。
全ての拳を捌き、かわすと、そのチャクラムで異形の者の顔を切り裂いた。
断末魔の叫びをあげながら消え逝く姿を、もう一人のダークスーツ―――成二が憂いを帯びた眼で見つめていた。
その下でダークスーツに包まれた2人が、高いビルのヘリポートに立っている。
その2人が対峙するのは、人為らざる者。
その異形の姿は、4、5m程だが、勿論、普通の人間には見る事が出来ない。
その異形に、赤みかかった茶髪の女性―――紘子が円形のチャクラムを両手に構え、向かって行く。
異形の者は左右非対称の拳を振り下ろす。
紘子は身体を翻し、軽快なリズムを刻みながら宙を舞う。
全ての拳を捌き、かわすと、そのチャクラムで異形の者の顔を切り裂いた。
断末魔の叫びをあげながら消え逝く姿を、もう一人のダークスーツ―――成二が憂いを帯びた眼で見つめていた。