今宵、月の照らす街で
竜安寺。
月夜の明かりが雪に反射して静けさの広がる石庭が淡く照らされる。
車椅子の男は何も言わずに雪の舞い散る石庭に身体を向ける。
誰もいないはずの竜安寺に足音が響いた。
車椅子の男は振り向かない。
その音の主が誰だなのか知っているから…。
「来ましたか」
男は静かに車椅子の隣に立つ。
車椅子の男は俯いて口を開いた。
「一応…さよならとだけ…予め遺しておきます」
そう言って車椅子から立ち上がり空間から薙刀を引きずり出した。
月夜の明かりが雪に反射して静けさの広がる石庭が淡く照らされる。
車椅子の男は何も言わずに雪の舞い散る石庭に身体を向ける。
誰もいないはずの竜安寺に足音が響いた。
車椅子の男は振り向かない。
その音の主が誰だなのか知っているから…。
「来ましたか」
男は静かに車椅子の隣に立つ。
車椅子の男は俯いて口を開いた。
「一応…さよならとだけ…予め遺しておきます」
そう言って車椅子から立ち上がり空間から薙刀を引きずり出した。