私とあいつら
「じゃぁ、雪村入ってこい」
クラスの生徒がみんな教室の前のドアに注目する
背筋をピンと伸ばして、長い黒髪を揺らしながら教室に入って先生の隣にならぶ綾乃
「それでは、自己紹介して」
「はいっ。今回、転校してきた雪村綾乃です。出来るだけ早くこの環境になれて、皆さんと仲良くなりたいと思います。よろしくおねがいします」
生徒がコソコソと話しているが全然気にしていない
「それでは雪村はあの一番後ろの席な」
「はいっ」
綾乃が動いたり話したりするたびに生徒たちはその姿を目で追う