雲の上の存在
亮『麻耶ちゃーん、ちょっと玲奈ちゃん借りていい?』
アルコールが効いていて、酔っているようだ。
『…あ、はい。いいですよ。じゃあね、玲奈ちゃんっ』
ニコっと麻耶ちゃんは笑って菜摘さんのとこに行った。
(亮くん、どうしたんだろ。)
『あのさ、玲奈ちゃん。今からどっか行かない?』
(え?)
『や、正直さ、前から玲奈ちゃん狙ってたっつーかさ。好きっつーかさ。』
「酔ってるんだよね?大丈夫?」
『どっか行かない?』
「…行かないよ、」
『……じゃあさ〜、これ俺の番号だからさ、いつでも連絡してきてよ。』
「あ…分かった。」
亮くんの表情が真剣になった。
『俺、本気で玲奈ちゃんのこと好きだから。考えといて。』
「…え」
『今度、返事聞かせて。』
「あ…うん。」
すると、笑い声を絶やすことのなかった堺さんが、
『みなさーん!今日はもう遅いですし、お開きにしましょう!』
といい、その日の夕飯が終わった。
皆がペコペコと挨拶をしているとき、里穂さんに話しかけられた。
里穂『玲奈ちゃん、ちょっと話したい事があるんだけど、いいかな?』
「…はい。」
(なんだろう…)