雲の上の存在
『…俺が24になったとき。里穂に告られたんだ。それからもずっと。』
『里穂は俺を恨んでるかもしんねぇから、付き合わねぇ。殺されたりしたら厄介だもんな(笑)』
「そんな…」
『俺は神に誓ったんだ。誰かが傷つくなら、もう誰にも恋をしないって。』
凄く悲しいと思った。
今まで一人でずっと苦しんでたんだ。
神様に誓うぐらいなんだから相当でしょ?
「…話してくれてありがとう。翔ちゃん、あたしが知らない間に大変だったんだね…」
『もし玲奈が重かったら忘れてくれ。ごめんな?なんか久々に会ったのに暗くなっちゃったな(笑)』
「ううんっ!今は話してくれた感動でいっぱいだよ!!」
『なんだそれ(笑)』
「…翔ちゃん、なんかあたしに出来ることないかな。翔ちゃんがもう誰にも恋しないなんて悲しすぎるよ!」
『ありがと。その気持ちだけで嬉しいよ。けど、玲奈は関わんねぇほうがいい。あのときみたいに守ってやれねぇかもしんねぇ。』
「…あたしね、翔ちゃんのためだったら何でもできる。だから見てて。」