雲の上の存在
『RENAちゃんだよね?』
あ、あたしこの人知ってる。
―滝山浪(たきやま ろう)―
一緒に仕事するのは、これで初めてだけど、さっき新人賞貰った人だ。
金髪で、それでも短髪で。凄く背が高くて外人みたいに鼻が高い人。アーティストなのにジャニーズ並に女の子に人気がある男性。
「はい、RENAです。滝山浪さんですよね?新人賞おめでとうございます。」
『ありがと。今年もRENAちゃんがレコード大賞とるんじゃないの?応援してるからね。』
「あ、ありがとうございます。」
年齢は分からないけど、凄く大人って感じがした。
気が合ったから、あたしはサンライズの歌が終わっても浪さんと話していた。
“RENAさん!”
あたしは司会者に最後に呼ばれた。
ステージまでの道のり、あたしは前に座っている歌手たちに頭を下げながらステージに上がった。
“RENAさんの今年はどんな1年でしたか?”
「高校2年生になったということで、とても楽しい1年となりました。また、ドームツアーもあったことから、ファンの方々との間近の交流も出来て、充実した1年間でした。」
“ありがとうございます”