雲の上の存在
初詣
冬休みが終わると、あたしは始業式に出るため学校に行った。
正門に入ると、あたしの知らない人達から『レコード大賞おめでとう!』などと声を掛けられて、朝から涙腺が緩んで大変な思いをした。
教室に入ると、友達から『おめでとう!』が繰り返され、涙目だった。だけどメイク直しをするのは面倒だったから絶対泣かないって決めていた。
春『玲奈!見てたよ♪おめでとうっ』
拓『鼻水タラリーンだったな(笑)』
高也『おめでとう♪』
あたしの身近な人達のお祝いで決意は崩れ去った。(笑)
春『泣くなよ〜っ』
拓『お、また鼻水が(笑)』
(拓しつこい…)
「…皆ありがとう!しかも春、ちゃっかり高也君を連れて来てんじゃん(笑)」
春『いいだろ〜♪』
拓『あ!それよりさ、遅いけどこの4人で初詣行かねえ?』
高也『いいねえ初詣♪』
春『玲奈、忙しい?』
「…年明けは大丈夫。もうすぐツアー始まるから学校も当分来れなくなる。だから思い出作ろう?」
拓『お、玲奈にしては可愛いこと言うじゃん(笑)』
「拓、うるさい(笑)」