涙の欠片

麗さんに前から言われていたバーベキューが皆の都合が合わない為、始業式の2日前になった。

その日、落ち込んでいるあたしを気遣って麗さんは必死で笑顔で話し掛け、あたしもそれに受け答えるように必死で笑って夜まで楽しんだ。


その後、疲れたままリュウのマンションに行きシャワーを浴びていつも通りにベッドに寝転んだ。

久しぶりのリュウのベッドで、久しぶりに隣にはリュウが居る。

少し安心して眠れそうって思ってても全然眠れなくて、身体は疲れてんのに寝れない。


今、ここには薬もない。


隣のリュウはあたしの身体に腕を回し寝息をたてて眠っている。

枕元にある自分の携帯を取り、パカッと開けその明るさで少し目が眩んだ。



…―――3:7。


時間に少しため息をつき携帯を閉じる。

クーラーで冷えきった部屋で身体が冷たく、その冷えきった身体を温めたようと布団を引っ張り上げた。

リュウは上半身裸であたしとは体温すら違う。


ボーっとして何も考えないまま重い瞼を少し閉じた時、薄暗い部屋の中あたしの身体は少し飛び跳ねた。


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