いつかの今日は
するとまた前のめりになる彼。

反射的に両手を出す私。

パチッと開く彼の目に
私は吸い込まれそうになった。


目があい、
異様な空気が流れる。

「ありがと」

彼はあの笑顔で
そう言うと
下車ボタンを押した。

その間、私は
何を考えてたか
わからない。


彼が立ち上がると
同時に私は立ち上がり
道を開けた。


「これ」
そう言って彼が
缶ジュースを差し出して
私はただ
「えっ?ありがとう」
と、不思議そうに言い

彼は降りていった。


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