いつかの今日は
「もしもし?流斗?」
焦って画面を見る暇なんてなかった。

「もしもし?あたし。」
間違いなく楓だった。
私の声をきいて
楓はやさしく
話し掛けた。

「え?」
私はこれ以上言葉が出なかった。
すぐ電話を切って
準備をして
綾姉の店とは逆方向行きのバスに乗り込んだ。


ふぅーとため息をついて席に座ると終点を待った。

急ブレーキの音
視界が回転する
頭にはしる激痛

一瞬何が何だかわからなくなった

何日も前から今日までが
一気にフラッシュバックしてくる。
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