いつかの今日は
「あぁやっぱ中は涼しいねぇ、生き返る」

楓がコーヒー片手にエアコンの真下の席に座る。

「ちょっと、あんた何座ってんのよ!」

「そうだよ、開演の時間もぅちょっとだよ?」

「しかも、テイクアウトにした意味ないじゃん」

「はやくう楓!」

「わ、わかってるよ〜」

私と綾姉の説得で
やっとこそ動く気になったのだろう
楓はそう洩らすと立ち上がり、出口の方向に向かった。
私たちも後を追う

「綾姉だってやけちゃうから中に入りたいって言ったのに」

「みたら時間が時間だったから」
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