kiss・kiss・kiss


“海にきて”


陵から送られてきていた絵文字もないメールだった。


送られてきた時間を見ると01時間くらい前だった。


あたしは急いで海に向かった。

海につくと陵が海のほうを向いて座っていた。夜だから周りは真っ暗だけど月に照らされて、陵のまわりは明るく、海に月の光が反射してキラキラ光っていた。


あたしは、陵の横に腰をおろすと海を見た

「綺麗…」


『ああ』


短い会話をした後、お互い何も話さず、ひたすら海に見とれていた。


10分くらいたっただろうか、陵が口を開いた。


『玲菜、運命って、信じるか?』


とっさに聞かれたその問いにあたしは戸惑った


運命ー…。


あたしは、陵との出逢いは偶然とか必然とか運命とか…そういう綺麗な言葉では表せない。
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