kiss・kiss・kiss


『なあ、俺たち別れよう…』


陵が震える声でそう言った。


え…?


今、なんて言った?別れるとか言わなかった??


「なに…言ってるの……」


『ごめん。勝手だってわかってる!でも、別れてくれ』


嫌だよ。そんな泣きそうな声で言われても何か訳ありって、ことぐらいわかるよ。


あたしもそこまでバカじゃないから……


「理由言って」


あたし泣きたくてたまらない衝動を押さえて聞いた

でも声はかすかに震えた。


『お前に飽きたんだよ』


陵は、さっきまでの泣きそうな声とは、裏腹に冷たい低い声でそう発した。


「嘘よ…なんで?好きって言ってくれたじゃない!!!!」


あたしは、涙を目にいっぱい浮かべ陵を睨んだ。







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