kiss・kiss・kiss


なにがなんだかわからない。状況が把握できずにあたしは、ただ泣き続けることしかできなかった。



愛していたのに…


ずっと、一緒にいたかったのに…


ずっと、ずっと……。


あたしは、01時間近く泣き続けた。立つこともできずその場に座りこんでいた。


なにを思ったのかあたしは、ベッドへとフラフラと歩いて行った。


携帯を見ると、お母さんから着信履歴が。

大学生になって、一人暮らしをすることにしたあたしを心配して何度かいつも電話をくれる。


陵の家から近いところにしたため、窓の外に目をやるとひときわデカい家が目に入る。


完全には見えないが、陵の部屋は見える。

明かりはついていない。


まだ帰ってないのかな……。


ほら、もう、いつだって陵ばっか…。

別れたのに、未練がましいよ。


もう、バカみたい……。






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