kiss・kiss・kiss


「え…??」


みンなが戸惑っているのが分かった。


みんな気づいたのだろう。あたしが陵のことを知ったって…。


本当に…みんな、顔に出すぎだよ……


『……陵、肺炎なんでしょ。肺炎って、死ぬの?』


みんなの優しさと陵が死んでしまうかもしれないという不安で涙が次から次へと流れおちる。


「死なないよ。」


奏多くンが冷静な表情で、でも少し笑って答えた。


『ほ…本当に…??』


『うン』


奏多くンは軽く微笑んだ。


あたしは、その場にへなへなとしゃがみこんだ。杏奈ちゃんと葵ちゃんがびっくりして、あたしの体を支えてくれる。


『玲菜、肺炎って言うのはね、日本で四番目に死亡率が高い病気なんだ。』


四番って……上位じゃない……


また不安になってきた。あたしは、胸に手を当て服を握りしめて気持ちを落ち着かせた


「うん。それで??」


『うん。でも死亡率が高いのは、お年寄りとか小さな子供たちで陵は大丈夫みたい。だから命に別状はないからな。安心しろよ』


はあ、良かった…






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