kiss・kiss・kiss


霞ヶ浦病院についたころにはもう日が傾き始めていた。


受付の人に病室を聞くとその病室まで階段で上がった。


729号室……


あたしたちの記念日だ……。


ふふっ。


些細なことにも笑みがこぼれてくる。


ふぅ〜


深呼吸ひとつしてから扉を引いた。


ガラガラッ


目の前には、白いベッドがひとつあった。陵がそこに静かな寝息を立てて寝ていた。

あたしは静かに近づいた。


窓から入ってくる秋の風が陵の髪が静かに揺れていた。


あたしは陵の前髪を触った。


ンッ…







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