kiss・kiss・kiss
あたしはバカだ。おおばか者だよね。
「陵…今なら大丈夫だよ。あたしは陵が好きなの…陵がいなくて初めて暗闇を知ったの…恐かった、怖くて、怖くて……」
ふわぁ
陵があたしの腰に腕を回して、抱きついてきた。優しく抱きついてきた。
『ごめんな。寂しい思いさせて、もうさせねぇ、玲菜、俺と一緒に頑張ってくれないか??』
陵は体制を崩さず顔だけを上にあげてこちらを見つめる。
嬉しい。陵…答なんて出さなくても知っているしわかっている、
あたしはあなたが大好きです。
「…うん、頑張ろうね」
あたしは陵の髪を優しく撫でる。
『来週手術だからそれまで一緒にいたい』
「ふふ、あたしもいたい」
*