kiss・kiss・kiss
「あたしも行く。早慶大まで見送りする。」
「いいよ。」
今思えば、あの時、あたしがこんなこと言わなければ、陵の人生は、違ってたかもしれない。あたしのせいで陵の人生は、狂ってしまった。
ごめんね…陵
本当に、本当に、ごめんなさい
陵は、笑顔でそういいながら、手を出してきた。
「手、繋ごう。」
『うん』
あたしは、陵の手を取った。
着替えとかは、昨日のままだけど、いいよね。支度してたら、間に合わないし…。
あたしたちは、早慶大まであまり話さなかった。でも、手はしっかり握っていた。
'