kiss・kiss・kiss


あたしが落ち込んでいるのを見て、運転していた奏多くンが笑いながら


『久しぶりに見たな、お前らのラブラブしているところ。な、杏奈』


と言い、隣に座る杏奈ちゃんにふった。


「そうだね、陵は、医学部であたしたちと別だし、玲菜は、陵がいなくてしょぼくれていたもんね。だから、この旅くらいは、ラブラブさせてやろうよ」


杏奈ちゃんは、あたし達の方に顔だけ向けながら、笑ってくる。


『へぇ〜お前そんなに俺に逢いたかったのかあ〜』


と、イジワルな目であたしを見てくる。

あたしは、抵抗出来ずに、その目に力負けし目を逸らした。


でも、陵は、あたしのあごを持って、クイッと顔をあげらす。


あたしは、だんだん近づいてくる唇を感じながらも、あえて陵の目を見た


『ぢゃぁ今日は、久しぶりに逢わしてやるよ』


ちゅッ


みんなの前なのに、恥ずかしい台詞を言い、軽くキスをする。


あたしもされた後は、恥ずかしく陵を叩いたがあの時逃げようと思えば、逃げれたのに逃げなかったのは、キスを待っていたからなのかもしれない。




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