Kiss or Kiss
偽りの愛情
ピンポーン
こんな時間に誰だろう?
インターフォンのカメラに映るのは
「…理奈ちゃん」
私はドアを開けた
「…夜遅くにごめんなさい」
「上がりますか?」
「…ここでいい」
理奈ちゃんは私の目を真っ直ぐとみて
「…私ね、隼人と付き合ったの」
頭が真っ白になった
「…隼人があなたと幸せになるなら私は隼人を諦めようとした、でもあなたは拓也と隼人の間で何も決められずにいた」
何も言い返せない
「あんな苦しそうな隼人をみるのはつらいの…」
「隼人は…あなたが好きで付き合ったんですよね?」
「…だったら?」
「私は隼人が幸せならそれで構いません」
隼人は理奈ちゃんと私は拓也と幸せになればいいんだ
「…私はどんな隼人でも受け止める自信がある」
「…そうですか、それなら安心です」
隼人が幸せならそれでいい…
もう…隼人を愛してはいけない