Kiss or Kiss
「隼人に…会いたい」
最低だ…拓也を傷つける…
いや、きっと…
ずっと前から私は拓也を傷つけていた
「…綾香、最後に抱きしめてもいいかな?」
「…うん」
拓也の温もりに包み込まれた
「綾香、今までありがとな」
「…拓…也…っ…」
「愛してたよ…」
「私も…愛してた…よ…?」
拓也の温もりがなくなったとき、私は気づいた
この人の温もりに私は守られてきたのだと
大きな愛で、私を包み込んでくれていたのだと
「隼人は今、店にいる」
「…うん」
「店まで送る」
「ありがとう…」