女っポイ俺の恋っポイ!【長編】



『勉強♪』


はぁ、
勉強………か


『あぁ…勉強ね…はいはい』


『あら素直』


なんかやってなきゃ紛れねぇよ
このイライラ

例えだいっきらいな勉強でもさ









『だりぃ~』


『予行なんていらねぇよなぁ』


みんながザワザワしながら服を手でパタパタさせて教室にはいる


たったいま体育大会の予行が終わったとこ

走りまでは予行しないものの日差しが突き刺さる校庭に暑すぎてバテる

しかも長いんだよ…


ぁ…予行でわかったこと、
立川はリレーにでるらしぃ
頑張ってんなぁ


『壱ってんとに暑いの嫌いだよな』


濡らしたタオルで顔を拭きながらそう言う


『浩平もじゃん』


『まぁね…』


早く終わらねぇかな体育大会


朝の予行練習で俺の体力はすでに限界

昼休み…と
午後の授業寝ちゃった
だからもちろん

そのかわり家でみっちり勉強だな

って浩平にきつく言われた


『帰るぞ壱』


鞄を片手に暑さで机にうなだれてる俺の肩を揺さぶる


『おぅ』


『か…神崎君バイバイ』


立川が少し微笑んで手を振って言う


『おぉ!』


最近前よりしゃべれるし、ドキドキも前みたいに激しくはなくなった

まぁ
少しならするけど



ドンッ


いって…!


誰だよ!!
俺はぶつかった奴を振り返って睨みつけた



『よそ見すんなばぁか』




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