女っポイ俺の恋っポイ！【長編】

『壱君いってらっしゃい』


『行ってきます』


浩平の母親にそう言って


浩平の家をでる


『じゃーんけーん！』


へ？あ…じゃんけんね


『ポンっ！！』


げぇー…………



『どーぞ』


差し出すバックを乱暴にとる

ちぇっ


また負けた…



『弱いねぇ壱は』


『うるさい』


『バカだねぇ壱は』


『バカじゃない！！』


あれからバカって言われたら成績のことばっか思いだしちまう……

嫌がらせみたいに
何回も言ってくんだょな

言い合いを続けたまま学校につき教室のドアを開ける

ｶﾞﾗｶﾞﾗ


『壱ちゃんまた学ランかよぉ』


ケラケラ笑って見てくる高橋


『うるせぇ高橋潰す！』


『壱余計にからかわれるだけだって』


止めてる浩平もケラケラ笑ってる


『浩平！止めてくれるな！』


『…分かった壱


行け！』


指差す方にむかって俺は走る


『高橋ぃー！』



浩平Saido


えー…今度は壱が高橋とじゃれあっちゃうから

俺が変わりにね♪





壱もバカだよな？


“恋”でもすれば

女っﾎﾟｲなんて言われねぇのに


あ
壱は恋したことないんだっけ？
珍しいよな今時
純粋っつうかなんつうかさぁ