女っポイ俺の恋っポイ!【長編】
『数学のプリント…だしてないの…あの…神崎君だけだから…あの』
俺をチラッと見て言う立川
数学のプリント?
……あ…忘れてた
『あぁ…後でだすから…数学係りあと誰?』
あまり目を合わせないように聞く俺
『みやっぴとよっちゃん』
みやっぴ…三宅ね
よっちゃんはぁ…藤村か
この二人のどっちかに渡せばいいよな
じゃぁ無理に変なドキドキしなくてすむし
『わかった…』
『じゃじゃあ』
そう言って立川は足早に戻ってった
『壱~良かったねぇ~』
浩平が机に肘をついて
頬に当てながら
ニヤニヤしてる
くっ……
いらつく…
『で、壱!宿題さっさと仕上げる仕上げる』
『ぇ~~』
だりぃ…
『早くすまして立川に渡せよなぁ』
高橋もニヤニヤしながら言う
『ほ…ほかの奴らに渡すに…決まってんじゃん』
語尾がなぜか弱くなる俺に
『は?しゃべれるチャンスだろ!?』
そう言う
二人してはぁ?って顔して俺を見る
ぃや
べつにしゃべれらなくても……いいし
なんてその言葉は心ん中にしまう
『ばぁか後で後悔するぞ!』
浩平がわかったように言う
ってかなんで
俺の考えてたことわかるんだよ……
『しねぇよ』
『する!!壱…
絶対渡せよな!』
高橋が圧力かけてくっからなくなく了解した
でもそんなこと言うけどなぁ……