女っポイ俺の恋っポイ!【長編】


じゃあ…


『高橋も後悔したのかよ』


思ったことを聞いてみた
桜田と付き合ってんならちゃんと経験してるはずだしな


『したしためちゃくちゃ♪』


ふーん……

やっぱりすんだな


『ほれ!やれやれ』


二人揃ってプリントを指差す


ちえっ


…………………
………………………


『できた!!!』


頭のない俺でも
やればできんじゃん


『おつかれぇ
さ!行く行く』


『……わあったよ』


んとにあいつら…


むかつく


俺はプリントを手に持ちゆっくりと立川の席に向かう


ふぅ~…


いちいち落ち着かせないとダメって…俺かっこわる…


『立川…これ』


後ろを振り返った立川にプリントを差し出す


『あ…うん』


立川はプリントに手を伸ばす


早く受け取れ~~

心ん中で何回もつぶやく
心臓がもたねぇよ……


『ぁ……』


あ??

立川の口からもれた言葉に反応する


『名前…途中で終わってるよ?』


俺を見てそういった

え?
俺はプリントに目をやる

げ……恥ずっ

“神崎壱”まで書いてるのに“斗”が抜けてる

まぬけ……、


『あ……書く書くっ』


っーー…はずいはずい
ますますかっこわりぃ…

『シャーペン貸すよ?はぃ』


筆箱からシャーペンを取り出して差し出す


『あ…ありがと』


借りるだけで
緊張する俺って……


あいつらが恋とか言うから

変になんか気になるっつうか…なんつうか




< 45 / 318 >

この作品をシェア

pagetop