女っポイ俺の恋っポイ!【長編】
『あれ?晴香ちゃんじゃん』
開いてたドアから声がして視線がいく
『ぁ峰岸君…部活?』
『ぅんまぁね~』
廊下から声をかけた峰岸が教室に入ってくる
『なにしてんの?』
峰岸が俺をチラッとみてから言う
『ぁ教えてるんだ
先生に頼まれてね』
『ふぅーん』
峰岸はイスを引きずって間に座る
なんで座るんだよ!
口にだしては言わないけど目線はそう言ってると思う
『どれどれ』
そう言って
俺のところにある紙を覗く
『こんなんもわかんねーの?』
………は?
峰岸の一言にピクリと耳が反応した
なんだよ……だから教えてもらってんだろぉがよ!
あ~むかつく
『神崎ってバカ?』
バ…………バカぁ?
また反応する俺
持ってたプリントが少ししわをよせる
『ちょっ峰岸君…』
『晴香ちゃんもさ大変だよなぁ~』
嫌みったらしく言う一言に俺はなぜか力が抜けた
大変…かぁ
そりゃあ好きで教えてるんじゃないし
そぅかもしんないよな
でもやっぱこいつの言い方
まじでむかつく……
言い返してやりたいけど正直
俺バカだしな…
言い返せねぇわ
『そんなこと…ない』
ボソッと
立川が少しうつむき加減で言った