【続】インナーラブ~俺は荒海47歳~
「部長、長生きしてね。私より長生きしてくれなきゃ嫌だよ」
長生きするわなって言おうとしたら、真奈美がこんなことを言う。
真奈美より長生きなんて、無理やろ!!
突っ込みを入れる。
「それは無理やろ!俺おばけやん!」
「部長だったら大丈夫だから・・・お願い!!」
真剣に俺にお願いする真奈美が愛しい。
「お前長生きしそうやからお前より生きるのめっちゃ大変やん。でも、できるだけ長く生きて、お前のこと寂しがらせへんようにするから」
「部長~!じゃあ、早く結婚して私の手料理食べてね。薄味の健康食作るから」
旅館の部屋に戻ると、仲居さんがふとんを敷いてくれていた。
まぁ、当たり前なんやけど、2つのふとんくっつけて・・・
夫婦やと思ってるんかな、仲居さんは。
来年は夫婦として、またこの旅館に来たい。
忙しいけど、今年中にお前を嫁にもらいたい。
でも・・・20歳も年上の俺を、真奈美のお父さんはどう思うんやろ?
多分俺とお父さんの方が年齢近いんやろうなぁ。
前の結婚の挨拶の時は、両親公認やったし緊張もせんかったけど、
今回は・・・
めっちゃ緊張しそうやぁ、俺。