【続】インナーラブ~俺は荒海47歳~
俺が携帯を渡すと、器用にスルスルとストラップを通した。
「わーい、お揃い。また相川さんに冷やかされるね」
「ほんまじゃ。あいつは、自分もラブラブなくせに」
相川の結婚式のスピーチ、頼まれてんねんな、俺・・・
あんまり冷やかすようやったら、お返しに変なスピーチしたんねん。
真奈美は俺のポケットに携帯を入れ、そのままポケットの中に手を入れた。
「この手・・・離さないでね」
「当たり前やんけ。離すわけないやろ」