Wolf Eyes
転がされるオオカミ
『きゃ』
妹由が辰馬の中に収まる。
妹由の手に持っていた鍵束が
あっさりと辰馬に奪われた。
『あーっ』
妹由が抗議の声を上げる。
「あーじゃない!一応、俺のだから」
妹由は、ぷうっと頬を膨らませて、
何ら迫力がない目で俺を睨んだ、
かと思えば、 上目遣いで俺を見た。
くそ、
何なんだこの可愛さは。
どこで覚えて来たんだ、
そんな技。
マズい。
そう思って、必死に話題を変える言葉を探す。
「なぁ、俺らって、もうカレカノ?」
妹由はしばらく目線を落としていたが、
ゆっくり瞼を持ち上げて、
視線がばっちり合う。
『それは…辰馬次第』
…えっ、と目を全開にした後、
情けなく裏返った声を発した自分を恥じた。
その瞬間、
『(ちゅ)』
妹由が辰馬の中に収まる。
妹由の手に持っていた鍵束が
あっさりと辰馬に奪われた。
『あーっ』
妹由が抗議の声を上げる。
「あーじゃない!一応、俺のだから」
妹由は、ぷうっと頬を膨らませて、
何ら迫力がない目で俺を睨んだ、
かと思えば、 上目遣いで俺を見た。
くそ、
何なんだこの可愛さは。
どこで覚えて来たんだ、
そんな技。
マズい。
そう思って、必死に話題を変える言葉を探す。
「なぁ、俺らって、もうカレカノ?」
妹由はしばらく目線を落としていたが、
ゆっくり瞼を持ち上げて、
視線がばっちり合う。
『それは…辰馬次第』
…えっ、と目を全開にした後、
情けなく裏返った声を発した自分を恥じた。
その瞬間、
『(ちゅ)』