バレットフィンク
コウスケの話ぶりだと、結構レベルの高いバンドである事は確かな様である。


タケシはこの様な形で新たなチャンスに巡り会えるとは正直言って、全く予想していなかった。


本格的なバンドであれば学に近づく事も不可能では無い。


学はとうとう念願であったメジャーデビューを勝ち取る事に成功していた。彼の夢は見事に実現したのである。


学は俺の事を待っている筈だ!


あれ以来会ってないものの、学は有言実行を見事に、そして確実に貫いていた。


そんな人間と繋がっていると思うだけで、タケシの胸中では物凄い勢いを伴って、勇気と希望と言う素晴らしい感情が轟音を挙げながら、沸々と湧き起こって来るのが感じられた…。



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