恋愛初心者×恋愛上級者
〜瑠璃Side〜

「円香、あたし、怖いよ。」
「うん………大丈夫よ。玲央が守ってくれる。もちろん、あたしも守からね。」
今の円香は、腹黒さがひとかけらもない、真っすぐな目であたしを見ている。

「少なくとも、誘拐される可能性はあるわね。」
「え?」
「立川先輩、不良と繋がってるから……それに、ウリ専のクラブにも通ってるらしいから………」
あたしも売り飛ばされる可能性があるってことか。

「うん。」
「一人になっちゃだめよ。ずっと部屋にいなさい。」
「うん。」
「あたしがいるから。」
「うん。」

ガチャ

「お、王子様がきたみたいね。」

円香がウインクをした。





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