夢で桜が散る頃に。
『夢』で重くなったはずのまぶたを開くと、カーテンの隙間から零れてくる朝日が、俺の目を刺した。
また、「今日」が始まった。
「明日」は、次は何処が変わっとるやろう。
そう思うのと共に‥‥
俺、ホンマに死にそうやなぁ。
という予感。
菜乃葉の後ろに見える桜がな、
腹部に感じる日に日に酷くなっとる痛みがな、
ハッキリとしてくる『夢』の中の意識がな、
そして何よりお前の泣きよる顔と声が、
『本当』、『現実』と語っとるようなんや。
そうお前に言うたら、また殴られるかもしれん。
でも、ホンマにそう思うんや。
あと、今日を入れて3日。
ホンマに俺が死んだら‥‥菜乃葉はどないすんのやろか。
後追ったりせんか?あいつ。
もしもの時の為に‥‥俺に出来る事をしとくか。