涙の終りに ～my first love～
オレは「ちょっとおまえ何やってんだ！」と怒りをあらわに激しく彼女を責めたが、
彼女は奇怪な行動の時と同じで悪びれた様子も無く、逆に「何よそれくらい！」といった感じで開き直っていた。

そして真子は
「妊娠したのはユウジの責任、だからお金はユウジ一人で集めて当然」
みたいな事を言った。

オレは返す言葉がなかった。

彼女の言ってる事は間違いじゃなかったが、でもそれは二人の意思では無くオレの一方的な欲望から起こった結果のような言い方だった。

真子はオレの彼女だ。
その彼女にそんな言い方されるとは思わなかった。

やりきれなさと絶望感が体中を駆け巡り、一人ではどうする事も出来なくなった。

結局、オレはその当時もっとも信頼出来る年上の女性に相談した。
この時はすべてを包み隠さず話した。
するとその女性は
「今すぐ私の目の前で彼女に電話をしなさい」と烈火の如く怒り出し、
あまりにも突然の言葉に戸惑っていると、その女性が自ら電話をしそうな勢いだったので仕方なくオレがした。

ドキドキしながらダイヤルを回すと呼び出しのベルが鳴るまでかなり長く感じ、受話器を持つ手に汗をかいていた。

やがて電話がつながり、運良く真子が受話器を取った。
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