涙の終りに ~my first love~
修学旅行の夜には二人で肩を並べながら非常階段から京都の100万$の夜景を見た。

心地よい夜風と最高の夜景に見とれていると、突然プレゼントを贈られビックリした。
プレゼントの中身は陶器製の天使が二人、ブランコに乗っている可愛い置物で
二人の天使の間にハートマークがあり、その中に
「いつまでも仲良く」と書いてあった。

天使が二人で「いつまでも仲良く」って真子は本当にカッコ良くキメたなと思った。

実はオレもプレゼントを用意をしていたが、先に貰った真子の方があまりに良すぎて渡しずらくなっていた。

オレが彼女に贈ろうと決めていたのはユウジの「Y」のイニシャルのペンダント。

だがどういう訳かどこの店も「Y」だけが品切れで
仕方なく彼女の好きなアイドルタレントの「M」のイニシャルを買っていた。
「M」なら真子の名前でもあるからいいかと思って買ったが、手渡す場面でやはり後悔した。

「いつまでも仲良く」と説明しないと分からない「M」。
いつもながらオレのする事はイケてなかった。

本当はそこで夜景をバックに甘いキスって場面だけど、非常階段の上下には夜景を見に来た野次馬が沢山居たので出来なかった。

はっきり言って夜景を見に来てるのかオレ達がキスでもしないか見に来てるのか微妙な感じだった。

そんな奴等には関係なく、オレ達はいつまでも肩を並べ目の前に広がる夜景を見つめ
幾つもの果てしない長い夜でも、
この愛は途切れる事はないと思っていた。

だが修学旅行から帰ってしばらくすると、また真子の理解に苦しむ行動が始まった。

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