涙の終りに ~my first love~
「そうか彼女もオレの事が気になっていたのか・・・」
オレの事が好きかは別として気になっていたのは確かかも知れない。
だからオレが3階に行かなくなって彼女の方が4階に来るようになったんだ。
そんな風に思い始めるとあの時の渡り廊下での彼女の動揺も頷けた。
「よし! 告白してみよう」
そう心に決めるとノートの端を破り「真子と付き合いたい」とだけ書き込み、小さく折りたたむと前の席に居るマミへと回してもらった。
思い込めた小さな紙切れがマミの方に回されていくのをオレは後ろから見つめていた。
無事に手紙はマミまで届き、その中身を確認した彼女はオレの方を振り返り親指と人差し指で輪を作り、声に出さず口だけ動かして”オッケィ”と微笑んだ。
いつも退屈な授業だがこの時はマジで赤い秒針の動きが遅く感じた。
いきおいに任せて手紙を回し、告白するようになったが単にオレの思い過ごしだったらどうしよう?、
イヤそんな事はない、だってオレの事を好きだって言ってたし・・・
などと自問自答しながら授業が終わるのを待った。
長かった授業が終わるとニヤケながらマミが近寄ってきて「この色男!」とオレをからかうと「行ってくるね」と片目閉じて教室を出て行った。
しかしマミも不思議なヤツだ、オレと真子が付き合ったところでアイツにはなんの得もないのにあんなに喜んで・・・。
オレは4階のベランダの向こうに広がる景色を見つめながらマミの帰りを待った。
丘の上に位置する学校から見える外の景色は絶景で晴れや雨の日、
そして季節によって変わる情景を授業そっちのけでボンヤリ眺めるのがオレは好きだった。
だが愛のキューピット役のマミは中々戻って来ず、だんだんオレは焦り始めていた。
「OKならすぐに帰ってくるだろう・・・ って事はまさか・・・」
余裕をカマシて窓の外の景色を眺めていたオレは慌てて立ち上がり、教室の外に出てマミの姿を探した。
しかしマミの姿はどこにもなく、やがて授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
チャイムが鳴ってもオレは教室の前に立ちマミの帰りを待ったが、現れたのは次の授業の先生だった。
「クソッ 何やってんだ!」と思い教室に戻ろうとしたその時、先生の横を勢いよく走り貫けマミが帰ってきた。
オレの事が好きかは別として気になっていたのは確かかも知れない。
だからオレが3階に行かなくなって彼女の方が4階に来るようになったんだ。
そんな風に思い始めるとあの時の渡り廊下での彼女の動揺も頷けた。
「よし! 告白してみよう」
そう心に決めるとノートの端を破り「真子と付き合いたい」とだけ書き込み、小さく折りたたむと前の席に居るマミへと回してもらった。
思い込めた小さな紙切れがマミの方に回されていくのをオレは後ろから見つめていた。
無事に手紙はマミまで届き、その中身を確認した彼女はオレの方を振り返り親指と人差し指で輪を作り、声に出さず口だけ動かして”オッケィ”と微笑んだ。
いつも退屈な授業だがこの時はマジで赤い秒針の動きが遅く感じた。
いきおいに任せて手紙を回し、告白するようになったが単にオレの思い過ごしだったらどうしよう?、
イヤそんな事はない、だってオレの事を好きだって言ってたし・・・
などと自問自答しながら授業が終わるのを待った。
長かった授業が終わるとニヤケながらマミが近寄ってきて「この色男!」とオレをからかうと「行ってくるね」と片目閉じて教室を出て行った。
しかしマミも不思議なヤツだ、オレと真子が付き合ったところでアイツにはなんの得もないのにあんなに喜んで・・・。
オレは4階のベランダの向こうに広がる景色を見つめながらマミの帰りを待った。
丘の上に位置する学校から見える外の景色は絶景で晴れや雨の日、
そして季節によって変わる情景を授業そっちのけでボンヤリ眺めるのがオレは好きだった。
だが愛のキューピット役のマミは中々戻って来ず、だんだんオレは焦り始めていた。
「OKならすぐに帰ってくるだろう・・・ って事はまさか・・・」
余裕をカマシて窓の外の景色を眺めていたオレは慌てて立ち上がり、教室の外に出てマミの姿を探した。
しかしマミの姿はどこにもなく、やがて授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
チャイムが鳴ってもオレは教室の前に立ちマミの帰りを待ったが、現れたのは次の授業の先生だった。
「クソッ 何やってんだ!」と思い教室に戻ろうとしたその時、先生の横を勢いよく走り貫けマミが帰ってきた。