涙の終りに ~my first love~
そこは当時流行ってたショップなので、休日の午後という事もあってか店内には大勢の客がいた。
大勢の客の中をかき分けヒロを探し後ろから
「すみませ~ん」と客のフリをして声を掛けると、
愛想よく振り返ったヒロは日曜の昼間に一人でのこのこと現れたオレを見て
「ユウジ、そんなファッションしてるから彼女ができないんだよ!」と
挨拶代わりにからかってきた。
「実はオマエの女とつき合ってんだよ!」とこちらも冗談で返し、
くだらない会話をしながらこのショップに訪れる客なら誰もが知っているであろう
ブラックキャッツの曲を大音量で掛けてもらい、大騒ぎして一日を過ごした。
夜になるとそのまま二人で食事に行った。
食事をしながらヒロは「両親がいて高校に通わせて貰っているユウジは幸せ者だ」みたいな事を繰り返し言った。
さらにヒロはお金を貯めていつか自分の店を持つみたいな事を目を輝かせながら話し、
何も話さず黙って聞いていたオレは心の中で
「こいつとは同年だがオレより確実に大人だな」と思っていた。
将来の夢があるって事はすばらしいと思いながら食事をしているといきなり、
「真子とはどう? うまくやってんの? 日曜に一人で出歩いてさ」と聞かれ
返事のしようがなく、
こいつどこまで知ってんのかなと思いながらも
「なんとなくつき合ってるよ」と他人事のように返した。
何も知らないヒロに聖子にしてしまった事など恥ずかしくて話せるはずもなかった。
するとヒロは「真子はいい子だからね、泣かせたりするなよ」と真面目な顔をして言い出し、
「オレの方が泣いてんだよ!」と半分マジな言葉で返し二人で笑い合った。
大勢の客の中をかき分けヒロを探し後ろから
「すみませ~ん」と客のフリをして声を掛けると、
愛想よく振り返ったヒロは日曜の昼間に一人でのこのこと現れたオレを見て
「ユウジ、そんなファッションしてるから彼女ができないんだよ!」と
挨拶代わりにからかってきた。
「実はオマエの女とつき合ってんだよ!」とこちらも冗談で返し、
くだらない会話をしながらこのショップに訪れる客なら誰もが知っているであろう
ブラックキャッツの曲を大音量で掛けてもらい、大騒ぎして一日を過ごした。
夜になるとそのまま二人で食事に行った。
食事をしながらヒロは「両親がいて高校に通わせて貰っているユウジは幸せ者だ」みたいな事を繰り返し言った。
さらにヒロはお金を貯めていつか自分の店を持つみたいな事を目を輝かせながら話し、
何も話さず黙って聞いていたオレは心の中で
「こいつとは同年だがオレより確実に大人だな」と思っていた。
将来の夢があるって事はすばらしいと思いながら食事をしているといきなり、
「真子とはどう? うまくやってんの? 日曜に一人で出歩いてさ」と聞かれ
返事のしようがなく、
こいつどこまで知ってんのかなと思いながらも
「なんとなくつき合ってるよ」と他人事のように返した。
何も知らないヒロに聖子にしてしまった事など恥ずかしくて話せるはずもなかった。
するとヒロは「真子はいい子だからね、泣かせたりするなよ」と真面目な顔をして言い出し、
「オレの方が泣いてんだよ!」と半分マジな言葉で返し二人で笑い合った。