涙の終りに ~my first love~
久しぶり会うマミは相変わらず面白くて、車内でマミの失敗談に腹を抱えて笑っているとなんとなく映画のタダ券の事を思い出し、
話し流れから軽い気持ちでマミを映画に誘った。
オレは本当に軽い気持ちで誘っただけだったけど、
マミはバス全体に響き渡るような声で「絶対行くぅ~!!!」と大騒ぎだった。

さらに「イエーイ、バンザーイ」などと繰り返しながら訳の分からぬダンスを踊り始め、「恥ずかしいから止めろ!」と抑え付けるのに必死だった。

そしてやっと静かになったと思ったら今度は
「ユウジもとうとうこのクレオパトラ・マミの美貌の虜になったか!」
などとおかしな目をしながら語り始め

「オマエ、脳ミソ化膿してないか?」とオレはこいつの頭をマジで心配していた。

だけど悪い気はしなかった。
先生から貰ったタダ券とはいえ、こんなに喜んでくれる

マミがもう少し美人で背が高かったらなと心の中で呟いていた。
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