涙の終りに ~my first love~
I LOVE YOU,OK
オレが出社して来るのを待っていた様子の雅美の彼氏井上が、
雅美からオレに渡すように頼まれたと小さく折り畳まれた手紙をくれた。
井上は雅美とオレが高校時代からの友人と知っていたので
ヘンに疑う様子もなく手紙を渡してくれた。
何かなと気にはなったが二日酔いで気分のすぐれないオレは
すぐに手紙を開いて活字を読む気にはなれず、
「ありがとう」と礼を言うとそのままロッカーに置いた。
何度もトイレを往復したりしながらなんとか午前中の仕事を切り抜け、
アルコールが抜け始め思考能力が回復し始めた昼休みになってから手紙を開くと、
そこには”感謝しろよ”と大きく見出しが書かれた後に、真子の連絡先と書いてあり
電話番号が明記されてあった。
オレはこの文章を見た時、背筋から電気は走ったような衝撃を感じた。
そして”夢か? 幻か? それとも酔いの覚め際の幻覚か?”と目の前の自動販売機をおもいきり蹴飛ばしてみた。
すると今度は足から痛みという電流が流れてきたので、
これは夢でも幻でもない現実だとしっかり受け止め目も冴えた。
改めてもう一度手紙を読み返すと、電話番号の後に”夜九時以降ならいつでもOK”と書いてあり、
”感謝しろよ”の部分が雅美の字で電話番号と夜九時の部分は真子本人の字と分かった。
オレはこの手紙を読み終えた後、
”やった~!!!”と腹の底から大きな声を出してガッツポーズをした。
「こいつ大きな声出して気でも狂ったのか?」と
職場の同僚や上司から冷めた視線を浴びせられたが、
絶望視していた願いが叶った喜びの方が大きくて問題じゃなかった。
完全に閉ざされたと思っていた真子への接点が、雅美からの手紙によって小さな細い糸で結ばれた気がした。
いつも夢見ていたあの果てしなく長い階段、それを登り切って征服したような気分のオレは、手紙を胸に当てると目を閉じて「これでやっと逢える!!!」と何度も繰り返し心の中で叫びながら喜びを噛み締めた。
思えば長い道のりだった。会社帰りに何気なく見かけた中学生の恋人達に自分を重ねた日から数ヶ月。
燃え尽きたと思っていた真子への思いが、再びオレの心の中に灯もり始め逢いたいと思うようになった。
雅美からオレに渡すように頼まれたと小さく折り畳まれた手紙をくれた。
井上は雅美とオレが高校時代からの友人と知っていたので
ヘンに疑う様子もなく手紙を渡してくれた。
何かなと気にはなったが二日酔いで気分のすぐれないオレは
すぐに手紙を開いて活字を読む気にはなれず、
「ありがとう」と礼を言うとそのままロッカーに置いた。
何度もトイレを往復したりしながらなんとか午前中の仕事を切り抜け、
アルコールが抜け始め思考能力が回復し始めた昼休みになってから手紙を開くと、
そこには”感謝しろよ”と大きく見出しが書かれた後に、真子の連絡先と書いてあり
電話番号が明記されてあった。
オレはこの文章を見た時、背筋から電気は走ったような衝撃を感じた。
そして”夢か? 幻か? それとも酔いの覚め際の幻覚か?”と目の前の自動販売機をおもいきり蹴飛ばしてみた。
すると今度は足から痛みという電流が流れてきたので、
これは夢でも幻でもない現実だとしっかり受け止め目も冴えた。
改めてもう一度手紙を読み返すと、電話番号の後に”夜九時以降ならいつでもOK”と書いてあり、
”感謝しろよ”の部分が雅美の字で電話番号と夜九時の部分は真子本人の字と分かった。
オレはこの手紙を読み終えた後、
”やった~!!!”と腹の底から大きな声を出してガッツポーズをした。
「こいつ大きな声出して気でも狂ったのか?」と
職場の同僚や上司から冷めた視線を浴びせられたが、
絶望視していた願いが叶った喜びの方が大きくて問題じゃなかった。
完全に閉ざされたと思っていた真子への接点が、雅美からの手紙によって小さな細い糸で結ばれた気がした。
いつも夢見ていたあの果てしなく長い階段、それを登り切って征服したような気分のオレは、手紙を胸に当てると目を閉じて「これでやっと逢える!!!」と何度も繰り返し心の中で叫びながら喜びを噛み締めた。
思えば長い道のりだった。会社帰りに何気なく見かけた中学生の恋人達に自分を重ねた日から数ヶ月。
燃え尽きたと思っていた真子への思いが、再びオレの心の中に灯もり始め逢いたいと思うようになった。