空想姉妹
ユウが助かるならと、この道のどこかで事故が起こる選択をしてしまったのはカナなのだ。

 カナにとってのユウは、血を分けた妹のような存在だった。

いつしか、ユウを守り続ける事は自分の責任なのだと、言い聞かせるようになっていた。

それほどに、ユウを弱い存在だと思ってしまう自分がいた。

けれど、それこそがカナとユウがお互いに望んで生まれた関係だったのだとカナは思う。
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