―ホストな恋―
そんなあたしに智は優しく声をかけてくれる。

「どぉしたん?」

「やっぱり来るの嫌やった?」

あたしは首を横に振った。

智は優しいな…。

でも…それはあたしに対してだけじゃない。

従業員に対しても優しいし、勿論お客さんに対しても。

…優しい智は大好きだけど…優しいからって不安にならない訳じゃない。


そんな事を考えながらボーリング大会が終わった。

オーナーの智がみんなのゲーム代を払う為、会計に向かう。

あたしは智の靴と自分の靴を返す所へ向かった。


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