―ホストな恋―
思わず彼の体を離してしまった。

「…ごめんなさい…
…あの…
…ちょっとビックリしちゃって…」

と言うと彼は

「…ごめんな。
でも少しだけ…こうしててイイかな?」

とあたしを抱き寄せた。

そのまま彼が続けた。

「…昨日始めて会っただけやけど…
…多分…一目惚れやと思うねん。
…アイちゃんの事もっと知りたい…。」

彼の立場や振る舞いとのギャップに
"普通の男の人"の一面をみた気がした。

あたしは彼を見た。

「友達から…」

と笑顔で言った。

この時のあたしはこれから先どんな事が起こるかわかっていなかった。


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