―ホストな恋―
2人で智の家に車を取りに行く。

初めて智のご両親に会う。

すっごい緊張…。

あたしの緊張に気付いた様で電車で向かう途中、智はずっと手を握っててくれた。

電車を乗り継ぎ1時間。

毎日智はこの道を通ってたんだぁ…とか考えてた。

「降りるで」

智に手を引かれ電車を降りた。

10分位歩いて智が1件の家の前で足を止めた。

「ここ」

またいつもの笑顔になった。

茶色いレンガ調の家だった。

玄関先には綺麗に手入れされた花壇があった。

鍵を開けて家に入る。

智に出されたスリッパを履いた。

「母さん。彼女連れて来たで~」

「はぁい。待ってたよ~」

奥から"可愛いおば様"と言う雰囲気の女性が歩いてきた。

「母さんやで」

あたしに紹介してくれる。

「初めまして…河野美咲です!!…おじゃまします…」

…緊張のあまり声が裏返る。


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