赤りんご
「ただいま〜!」
もしかしてお姉さん…?
帰って来たんだ…!
だんだん足音が近付いて来て、亮太の部屋のドアが開いた。
「ただいま〜!」
「おい!勝手に入ってくんなよ!」
「別にいいでしょ?アンタやましいことでもしてたの?」
「…してねえよ!」
教室で見た人と同じだ。
サラサラの茶髪のロングヘアー
背の高いモデルのようなキレイな人だ。
これが亮太のお姉さん。
「水嶋咲です、ヨロシクね!」
ニッコリと笑いかけてくれた。
「はい!廣瀬里衣です。お邪魔してます。」
「りいちゃんのことは亮太からいろいろ聞いてるよ!」
「そうなんですか?」
亮太はますます恥ずかしがって、右手で顔を隠した。