赤りんご
海に行って日焼けしたせいで腕や足がかなりヒリヒリする。
キャミソールの上に薄いパーカーを羽織った。
夕方、いつものように軽くメイクをしてから家を出た。
゙今から行くね!゙
亮太にメールを打って電車に乗った。
私の地元から亮太の地元まで3駅。
電車で10分だから意外と近い。
電車のドアにもたれながら考えていた。
何作ろう…
亮太は何が好きなんだろう…
上手く作れるかなあ…
ドキドキが止まらない。
好きな人のことを考えている間って、ドキドキする。
こんなに幸せなんだと思える。
何しろ夏休みに入って亮太に会うのは初めてだから、楽しみで仕方なかった。
アナウンスと共に電車を降りる。
駅に着いて出口へ向かおうとエスカレーターを下ると、カッコイイ後ろ姿が…。
亮太だ…!
二度目に見る亮太の私服に感動しながら、足早にエスカレーターを降りた。