赤りんご
「そうなの?」
「うーん…相手が健太だからだろうけど、まあ一緒にいて落ち着くのは結構楽だよ。」
「なるほど…」
「相手によって変わるんだよね、きっと」
確かに…
一年後、私の隣に亮太がいても、まだドキドキしている自分が想像出来る。
一緒にいて落ち着くのは変わらないけど、でもやっぱり今はドキドキの方が断然勝っている気がする。
そして、由美に気になっていることを聞いた。
「ねえ…由美は大崎くんと付き合って…いつキスした…?」
突然の質問に、驚いた顔をしていた。
でも由美はすぐに答えてくれた。
「3、4日くらいだったかな?」
「…じゃあその先は?」
自分で聞いたくせに、顔が真っ赤になった私を見てあっさり答えてくれた。
「付き合って一ヶ月くらいだよ」
「そっかあ…」
「でも…何で?」
何て答えたら良いんだろう…
その質問に黙り込んでしまった私を見て由美は何となく悟った。