赤りんご
でも、班行動も一緒で、今日だって一日中一緒に過ごすことが出来たのに…
やっぱり贅沢な悩みなのかな。
夕方バスの中で亮太寝ちゃってたし…
きっと疲れてもう寝てるよね。
……諦めよう。
この3日間で、十分良い思い出は出来たから…。
その時だった。
枕元に置いていた携帯のバイブが鳴ったのだ。
亮太からのメールだった。
゙起きてるか?今部屋の前にいる゙
「えっ!?」
布団から飛び出して、ドキドキしながら部屋のドアを開けた。
「亮太…」
「起きてたのか」
安心したような顔を見せた。
泣きそうなくらい嬉しかった。
会えると思ってなかったから…
「来てくれたんだ…」
「言ったろ?お前が会いたいって思うなら、頑張って会いに行くって」
「……嬉しい!」
亮太に思いっきり抱き着いた。
「アホ…離れろ!こっち来い」
少し照れ臭そうに、亮太は私を連れ出した。