赤りんご
「俺はまだまだ頼りないかもしれないけど、お前たちと歳が近い分、少しは何か分かってあげられるかもしれない。だから、何でも相談してくれ」
えみちゃんは幸せだね。
こんなに素敵な人が、想ってくれるなんて。
私たち生徒のことも、ちゃんと真剣に考えてくれているんだ。
今まで信用できる先生なんていなかったけど…
紺野先生なら、信用できる。
さすが、えみちゃんが惚れただけの人。
カッコイイ大人だよ。
私たちはもう一度先生にお礼を言って、買い物を楽しんだ。
「先生たちも昨日屋上でいちゃついてたのかなー」
「なにそれ!」
いきなりそんなことを言う亮太に笑ってしまった。
「そう考えると先生もやっぱ男だな」
「亮太のエッチー!」
亮太はバターキャラメルを手に取って、少しニヤけた。