赤りんご
もうすぐ7時。
結局亮太は起きることなく、今も夢の中。
もう2時間以上眠っている。
よっぽど疲れてたんだね。
静かな部屋の中で、お皿の音が響く。
オムライス作っちゃった…
どうしよう…
亮太まだ寝てるし。
起こすのも何だか悪いな…。
そう思った瞬間
ソファーで寝ていた亮太が、ガバッと起き上がった。
「あ…おはよう」
笑顔で声をかけると、亮太は驚いた顔を見せた。
「もしかして俺…寝てた?」
「うん、もう2時間以上!!疲れてたんだね…ご飯出来たから食べよ?」
「ゴメン!ホントにゴメン!!俺、マジで最悪だ…」
そう言うと、亮太は私を強く抱きしめた。
「気にしないで?私は大丈夫だから…ね?」
「ホントに…ゴメンな」
「ううん、大丈夫!オムライス冷めちゃうよ?早く食べよ!」