赤りんご
今までの素直な気持ちを、こんなにためらいもなく話せるなんて…自分でも驚いた。
このままもう言えてしまうんじゃないかな…
『好き』って…
伝えたい…
ここまで来たら、止められない。
ずっと前から、溢れ出てた。
心の中の私が、ずっと『好き』って叫んでたんだよ。
「お前の気持ちはよく分かった。」
ニコッと笑って、頭を優しく撫でてくれた。
「まだだよ…」
「え?」
「まだ言えてないことがある。」
『好き』
伝えるしかないよね。
一生言えないと思ってたけど…
「言わなくても分かるけどな、お前顔に出やすいから!!」
「えっ!?」
「ほら、またほっぺた赤い。お前は楽しい時も、何か寂しそうな時も、顔を見れば分かる。」
「ホントに?」
「飴ちゃん食べてる時も、ホントに旨そうに笑ってるもんな。」